この
植物園は大正時代に作られた、全国でも古い植物園です。
昔、僕の実家はこの近くにありました。
1946年日本は敗戦、この植物園はアメリカ(当時は進駐軍といっていました)
に接収され、進駐軍家族の住宅地になりました。
所謂、治外法権的京都進駐軍接収地・・・長い名前ですが、僕が恨みの命名です。
進駐軍の子供たちが、我々近隣の住宅地にやって来ては、
いろいろと悪さをしてこの接収地に逃げて帰るのです。
迎え撃つ我々子供達も必死に追いかけるのですが、植物園のゲートには警備兵(略してMP)がいたわけで、結局なすすべもなく、親に涙ながらに報告するに終っていました。
やがて年月を経て10年余、やっと日本に返還されて今に至っているわけです。
国と国との戦争が終わっても、治安が安定するまでにはかなりの期間を要することは、
我々子供のころから身を持って知っていたわけです。
京都の桜も終盤にさしかかりながらも、このように穏やかなひと時を過ごしている人を見ました。
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