現代社会の闇と影に翻弄されつつ、組織のなかで不条理な運命に立ち向かう一社員の姿を追っている。そして、彼が会社人生の結論を恒久の大地・アフリカに見出した長編問題作です。
舞台は「国民航空」という会社で、現在マスコミで経営問題がクローズアップされている日本航空がモデル。映画化に際して、ジャンボ機墜落事故や会社の組合問題など、取材と事実関係に疑問があるようですし、事故の遺族への配慮などいろんな批判は有ったと思います。
どんな動機でこの映画を見に来たのか、そして見終わった感想は人様々と思います。ただ、この映画の中で、事件、事故の因果関係や詳細がどうこう云々という事にこだわったら、つまらない映画になってしまうと思います。
主演は渡辺 謙さん。その演技振りは、若き日の(故)緒方 拳さんとオーバーラップしました。
「沈まぬ太陽」
山崎 豊子 原作(1999年)
(京都・新京極の映画館にて)
RICOH R8
戦後社会の闇に迫る問題作、松本清張:原作「
ゼロの焦点」のリバイバルも見逃せませんね。近々公開予定です。